1.1 データ型 (文字列、整数、浮動小数点数、リスト、タプル、辞書、集合)について #
Pythonには、様々なデータ型が用意されています。この記事では、文字列、整数、浮動小数点数、リスト、タプル、辞書、集合の7つの主要なデータ型について詳しく解説します。
文字列 (str) #
文字列は、文字の連続したシーケンスです。Pythonでは、シングルクォート (') またはダブルクォート (") で囲むことで、文字列を定義できます。
text1 = 'Hello, World!'
text2 = "こんにちは、世界!"
整数 (int) #
整数は、負の整数、0、正の整数を含む数値です。Pythonでは、整数は以下のように定義できます。
num1 = -5
num2 = 0
num3 = 42
浮動小数点数 (float) #
浮動小数点数は、小数点を持つ数値です。Pythonでは、以下のように浮動小数点数を定義できます。
pi = 3.14159265359
num = -5.25
リスト (list) #
リストは、複数の要素を持つ順序付けられたデータ構造です。Pythonのリストは、角括弧 ([]) を使って定義できます。
fruits = ['apple', 'banana', 'cherry']
numbers = [1, 2, 3, 4, 5]
タプル (tuple) #
タプルは、リストと同様に複数の要素を持つ順序付けられたデータ構造ですが、一度定義すると要素の変更ができません。Pythonのタプルは、丸括弧 (()
) を使って定義できます。
coordinates = (3, 4)
colors = ('red', 'green', 'blue')
辞書 (dict) #
辞書は、キーと値のペアを保持するデータ構造です。Pythonの辞書は、波括弧 ({}
) を使って定義できます。
person = {'name': 'Alice', 'age': 30, 'city': 'Tokyo'}
conversion_rate = {'USD': 110.5, 'EUR': 129.7}
集合 (set) #
集合は、重複しない要素のコレクションです。Pythonの集合は、set() 関数を使って定義できます。また、波括弧 ({}) を使っても定義できますが、空の波括弧は辞書として認識されるため、空の集合を定義する際は set() を使用します。
prime_numbers = {2, 3, 5, 7, 11, 13}
colors = set(['red', 'green', 'blue'])
# 空の集合の定義
empty_set = set()
これらのデータ型を理解し、適切に使用することで、Pythonプログラムの効率や可読性を向上させることができます。各データ型には、それぞれ独自の操作やメソッドがあります。例えば、リストに要素を追加するには append() メソッドを使用し、辞書から要素を取得するにはキーを指定します。
# リストに要素を追加
fruits.append('grape')
# 辞書から要素を取得
age = person['age']
これらのデータ型を組み合わせて、より複雑なデータ構造を作成することも可能です。例えば、辞書の値にリストやタプルを使用することができます。
student = {
'name': 'Bob',
'age': 20,
'courses': ['math', 'chemistry', 'physics'],
'grades': (90, 85, 78)
}
このように、Pythonの様々なデータ型を理解して活用することで、柔軟で効率的なプログラムを実現できます。