5.2 Zappaを使ったFlaskアプリのデプロイ方法 #
Zappaは、PythonのWebアプリケーションをAWS Lambda上で簡単にデプロイできるオープンソースツールです。この記事では、Zappaを使用してFlaskアプリケーションをAWS Lambdaにデプロイする方法を解説します。
1. 前提条件 #
- Pythonがインストールされていること
- AWSアカウントが作成済みで、AWS CLIが設定されていること
- Flaskアプリケーションが作成済みで、ローカルで動作確認が済んでいること
2. Zappaのインストール #
まず、Pythonのパッケージ管理ツールであるpipを使用して、Zappaをインストールします。
pip install zappa
3. Zappaの設定 #
Flaskアプリケーションのディレクトリに移動し、以下のコマンドを実行して、Zappaの設定ファイル(zappa_settings.json
)を生成します。
zappa init
この設定ファイルには、デプロイに必要な情報が記載されています。以下のような内容になっているはずです。
{
"dev": {
"app_function": "your_module.app",
"aws_region": "your_region",
"profile_name": "default",
"project_name": "your_project",
"runtime": "python3.8",
"s3_bucket": "your_bucket"
}
}
設定ファイルの各項目を、自分の環境に合わせて修正してください。
4. Flaskアプリケーションのデプロイ #
Zappaの設定が完了したら、以下のコマンドでFlaskアプリケーションをAWS Lambdaにデプロイします。
$ zappa deploy dev
デプロイが完了すると、API GatewayのURLが表示されます。このURLにアクセスして、Flaskアプリケーションが正常に動作していることを確認しましょう。
5. アプリケーションの更新と削除 #
Flaskアプリケーションに変更があった場合は、以下のコマンドで更新できます。
$ zappa update dev
デプロイしたFlaskアプリケーションを削除するには、以下のコマンドを実行します。
まとめ #
Zappaを使ってFlaskアプリケーションをAWS Lambdaにデプロイすることで、サーバーレスな環境でのWebアプリケーションの運用が可能となります。これにより、インフラ管理の手間が軽減され、スケーラビリティやコスト効率が向上します。また、Zappaは他のPythonフレームワーク(Django、FastAPIなど)でも利用できますので、さまざまなアプリケーションに適用することができます。
AWS LambdaとZappaを組み合わせることで、Webアプリケーション開発において新たな可能性が広がります。Zappaの機能を活用して、効率的なアプリケーション開発と運用を実現しましょう。