8.1 FlaskでHTTPSを強制し、HSTSを設定する方法 #
Flaskを使用しているWebアプリケーションでHTTPSを強制し、HTTP Strict Transport Security(HSTS)を設定する方法について説明します。
HTTPSを強制する #
HTTPS(HTTP Secure)は、HTTPのセキュアなバージョンで、通信を暗号化して安全に保ちます。HTTPSへの接続を強制することで、ユーザーのデータを保護することができます。
FlaskアプリケーションでHTTPSを強制するためには、Flask-SSLifyという拡張を使用することができます。まず、この拡張をインストールします。
$ pip install flask_sslify
次に、FlaskアプリケーションでFlask-SSLifyを使います。
from flask import Flask
from flask_sslify import SSLify
app = Flask(__name__)
sslify = SSLify(app)
これで、Flaskアプリケーションは自動的にHTTPSにリダイレクトされます。
HSTSを設定する #
HTTP Strict Transport Security(HSTS)はウェブセキュリティポリシーメカニズムで、ウェブブラウザに対して常に安全なHTTPS接続を使用するように指示します。これにより、ダウングレード攻撃やクッキーのハイジャックなどの脅威を防ぐことができます。
Flask-SSLifyを使用すると、HSTSも自動的に設定されます。デフォルトのmax_ageは1年(31536000秒)ですが、必要に応じて変更することもできます。
sslify = SSLify(app, subdomains=True, permanent=True, age=300)
このコードは、全てのサブドメインにHSTSを適用し(subdomains=True)、HTTP接続を永続的にHTTPSにリダイレクトします(permanent=True)。また、HSTSヘッダーのmax_ageを5分(300秒)に設定します(age=300)。
これで、FlaskでHTTPSを強制し、HSTSを設定する準備が整いました。これらの設定を行うことで、Webアプリケーションのセキュリティを向上させることができます。